外来生物法で特定外来生物に指定されているキョンが千葉で増え続けているとこのとです。

キョンとは、シカ科のホエジカ属に属し、もともとは中国や台湾に生息していました。
高さが50cm〜60cm程度の小型のシカです。体重は10kgくらいとのこと。

千葉県や伊豆大島の動物園などで飼育されていたキョンが逃げ出し、野生化したものが定着し、繁殖し増えているとのことです。そのため日本での生息地は千葉県や伊豆大島です。

クマなどの肉食動物が天敵とされていますが、千葉県や伊豆大島にはその天敵がいないため、どんどん個体数が増えています。

キョンはニホンジカが食べないアリドオシを食べるため、シカとは違う影響を生態系に与えてしまうことが懸念されます。

また、その他の害獣と同じように畑や田んぼの作物を食べてしまうため、農作物の被害も増えています。イネやタケノコ、トマト、果実等が被害に遭っています。

キョンの鳴き声はネットで検索するといくつか聞くことができます。私が聞いた感じでは、野生の鹿の鳴き声に似てるけど、鹿より低い声で鳴き方が短めかなという感じです。犬に近い感じもしますが、犬とは全然違います。

キョンは千葉で5万頭弱、伊豆大島で1万5千頭にまで増えているとされています。

そういった理由から特定外来生物に指定されており、駆除も行われていますが、年間の捕獲数は3千〜5千頭程度で、捕獲数より繁殖数が多いため、年々頭数が増えてしまっています。

キョンは小型で警戒心が強いため捕獲がむつかしいそうです。

しかしながら、キョンの皮は革製品にすればなかなかの高級品となり、ジビエ料理の材料としてもなかなかおいしいらしいです。食用に向いているのであれば、もっと積極的に捕獲して個体数を減らす方向にしていきたいですね。

ニホンジカは一時期個体数が減少したため保護されるようになりましたが、今では逆に増えすぎてしまったため、農作物や森林への被害が拡大し、積極的に駆除されています。キョンもこのままの状況が続けば、個体数がどんどん増え、千葉や伊豆半島のみならず、生息地の分布がどんどん広がってしまう恐れがあります。農作物等への被害も増えてしまうでしょう。

キョンという動物の認知度が上がり、革製品としての需要やジビエ料理として食用の需要が高まれば、大々的に捕獲に乗り出す自治体や企業も出てくるのでしょうか。

アメリカザリガニやアライグマ、ウシガエルのように日本全国に生息地が広がってしまう事は避けたいですね。アリドオシが心配です。